現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > バァンじゃなくてボフッ! ドアの開閉からホーンまで高級車が心血を注ぐ「音」の世界

ここから本文です

バァンじゃなくてボフッ! ドアの開閉からホーンまで高級車が心血を注ぐ「音」の世界

掲載 23
バァンじゃなくてボフッ! ドアの開閉からホーンまで高級車が心血を注ぐ「音」の世界

 この記事をまとめると

■高級車ブランドはドアの開閉音やクラクションの音にもこだわっている

「エンジン音」を聞くためだけに数百万円出すのも惜しくない! 脳天まで痺れる咆哮が味わえる「庶民が買える価格」のクルマ4台

■「音が小さい」というのがこれからの高級車に対する音の価値観となるかもしれない

■音は感覚に評価が委ねられるものだが高級車に必要な性能であることは間違いない

 高級車に触れたときに高級感を感じる「音」

 高級車を実際に乗ったり触ったりすると、随所で高級感を味わうことができる。乗り心地だったり内装の質感だったりと高級感を感じる部分はさまざまだ。そのなかでも「音」で高級感を感じる人もいるのではないだろうか? 今回は高級車で感じる音の秘密に迫る。

 ドアそのものが重たい

 まず代表的なのがドアを閉めるときの音だ。「重厚感がある」と表現されることも多いが、「ドスッ」としたような重みを感じる音が高級車らしい音といえる。反対に商用車などでは「バァン」といったような軽さを感じる音が聞こえる。これが世間的には安っぽい音といわれることがある。

 この理由は第一にドアの重さが違うというのもあるだろう。高級車はボディサイズが大きいため、ドアも大きい。また、遮音材やハイエンドなスピーカーが配置されていてドアの重量が大きくなってしまうというのもある。さらに、ドア内部に多くの部品を配置する必要があることや、ボディ剛性の関係からドアそのものが厚いというのもあるだろう。

 しかし、最近の高級車はオートクロージャーが装備されている車両も多い。そういった面を考えると「高級車のドアを閉める音」という価値観は、重厚感のある音から静かに閉まるものへと変化している時期かもしれない。

 電動化によって変わりつつある「音」の高級感

 クラクションは渦巻き型が主流

 そしてクラクションにも違いがある。クラクションはオーソドックスに採用されているものとして、平型と渦巻き型がある。平型は内部にあるボールとシャフトが触れ合った音をレゾネーターで増幅していて、スペースがさほど必要なく安価なのがメリットだ。

 対する渦巻き型はホルンみたいな形をしている。管楽器と同じように共鳴部分があって、これにより奥行きを感じるクラクション音となる。高級車はこの渦巻き型を採用していることが多い。たとえばレクサスブランド車は全車この渦巻き型を採用している。

 高級車のような「良い音」の価値観の転換期?

 しかし、先に上げたオートクロージャーのように「音が小さい」というのが、これからの高級車に対する音の価値観となるかもしれない。とくに電動化が騒がれている現在は、クルマが発する音に対する評価や考え方は転換期に来ているともいえる。

 たとえばBMWのBEVモデルであるiシリーズ。ハイエンドモデルのi7を中心に徹底的に音に関する研究と開発を行っている。BEVの場合、エンジンサウンドがないため、ロードノイズや風切り音が余計に目立ってしまう。それがストレスと感じる場合もあるだろう。だからBEVは、車内で快適に過ごせるサウンドチューニングが重要になってくるという訳だ。

 BMWは空力や防音材、振動対策などでストレスと感じる音を防ぐ方向性はもちろんだが、サウンド環境の開発にも力を入れた。世界的作曲家であるハンス・ジマーと共同で「BMW Iconic Sounds Electric(アイコニックサウンズ エレクトリック)」というシステムを開発。イグニッションスタート時やドアオープン時、走行中などあらゆるシチュエーションで疑似的かつ最適なサウンドが作動音のように響く。

 音というのは絶対的な数値に現れない感覚によって評価が委ねられる性能であるが、高級車として必要な性能であることは間違いない。

関連タグ

こんな記事も読まれています

荷物を出し入れするリヤゲートはドアか否か! 2ドア・5ドアに6ドア……クルマのドアはどう数えるのが正解?
荷物を出し入れするリヤゲートはドアか否か! 2ドア・5ドアに6ドア……クルマのドアはどう数えるのが正解?
WEB CARTOP
[カーオーディオ・素朴な疑問]スピーカー…ドアパネルを改造してまで外に出すのはなぜ?
[カーオーディオ・素朴な疑問]スピーカー…ドアパネルを改造してまで外に出すのはなぜ?
レスポンス
ランボルギーニ「レヴエルト」に高級オーディオがオプションに! V12サウンドにかき消されずに「ソナス・ファベール」の音色を堪能できる!?
ランボルギーニ「レヴエルト」に高級オーディオがオプションに! V12サウンドにかき消されずに「ソナス・ファベール」の音色を堪能できる!?
Auto Messe Web
「俺のはフルチューンだから」……とかクルマ好きたるもの一度はいってみたい! とはいえ「フルチューン」ってなに?
「俺のはフルチューンだから」……とかクルマ好きたるもの一度はいってみたい! とはいえ「フルチューン」ってなに?
WEB CARTOP
え、軽なのにセルシオ並のシートってマジ!? 超絶斬新だった[ソニカ]が鳴かず飛ばずに終わったワケ
え、軽なのにセルシオ並のシートってマジ!? 超絶斬新だった[ソニカ]が鳴かず飛ばずに終わったワケ
ベストカーWeb
軽くて強くて見た目もいいクルマの最強パーツ素材「カーボン」! 「ただし割れたら一巻の終わり」という噂について本当に修理できないのか探ってみた
軽くて強くて見た目もいいクルマの最強パーツ素材「カーボン」! 「ただし割れたら一巻の終わり」という噂について本当に修理できないのか探ってみた
WEB CARTOP
アルファードとの628万円の価格差はどこにある? レクサスLM開発者に6座仕様「バージョン L」の「推しポイント」を聞いてみた!
アルファードとの628万円の価格差はどこにある? レクサスLM開発者に6座仕様「バージョン L」の「推しポイント」を聞いてみた!
ベストカーWeb
約70年前に登場したBMWの“大衆車”!? 時代を先取りした2人乗りの元祖マイクロカー BMW「イセッタ」ってどんなクルマ?
約70年前に登場したBMWの“大衆車”!? 時代を先取りした2人乗りの元祖マイクロカー BMW「イセッタ」ってどんなクルマ?
VAGUE
「ゲレンデ」にも電気の時代が来た! メルセデス・ベンツGクラス G 580へ試乗 破壊的に速い4モーター
「ゲレンデ」にも電気の時代が来た! メルセデス・ベンツGクラス G 580へ試乗 破壊的に速い4モーター
AUTOCAR JAPAN
249km/hに耐えるソフトトップ メルセデス・ベンツCLE 450 カブリオレへ試乗 美しい海岸線を味わいたい
249km/hに耐えるソフトトップ メルセデス・ベンツCLE 450 カブリオレへ試乗 美しい海岸線を味わいたい
AUTOCAR JAPAN
スーパーSUVの本命、ついに日本で乗った!──新型フェラーリ プロサングエ試乗記
スーパーSUVの本命、ついに日本で乗った!──新型フェラーリ プロサングエ試乗記
GQ JAPAN
完成度の高いアッパーミドルサルーン、新型「クラウン」セダンの魅力
完成度の高いアッパーミドルサルーン、新型「クラウン」セダンの魅力
@DIME
完成度の高いアッパーミドルサルーン、新型「クラウン」セダンの実力
完成度の高いアッパーミドルサルーン、新型「クラウン」セダンの実力
@DIME
威風堂々! 18年ぶりフルモデルチェンジのセンチュリーに試乗したテリーさんが「つくづく思ったこと」【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
威風堂々! 18年ぶりフルモデルチェンジのセンチュリーに試乗したテリーさんが「つくづく思ったこと」【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベストカーWeb
【最新モデル試乗】新たなオールマイティSUV登場! 三菱トライトンはメルセデスGクラスより強い存在感を放つ
【最新モデル試乗】新たなオールマイティSUV登場! 三菱トライトンはメルセデスGクラスより強い存在感を放つ
カー・アンド・ドライバー
フランス的トヨタ・クラウン──新型シトロエンC5 X ヒプノス プラグイン ハイブリッド試乗記
フランス的トヨタ・クラウン──新型シトロエンC5 X ヒプノス プラグイン ハイブリッド試乗記
GQ JAPAN
最強「V8エンジン」の爆音が轟く! 670馬力の新型「FRスポーツカー」実車公開に驚きの声! ツインターボ搭載の爆速「シックスパック」にも期待大!
最強「V8エンジン」の爆音が轟く! 670馬力の新型「FRスポーツカー」実車公開に驚きの声! ツインターボ搭載の爆速「シックスパック」にも期待大!
くるまのニュース
新型「6人乗りハイエンドミニバン」発売! 国産“最高峰”の「3列目」も採用! 快適すぎるレクサス「新型LM」 サードシートの特徴は
新型「6人乗りハイエンドミニバン」発売! 国産“最高峰”の「3列目」も採用! 快適すぎるレクサス「新型LM」 サードシートの特徴は
くるまのニュース

みんなのコメント

23件
  • kbg********
    鉄板の厚みは勿論関係するけどウェザーストリップで音も開け閉めじの力加減もチューニングできるそうだよー
  • klb********
    良くヨーロッパ車に装着されているフィアムのホーン,やかましいし,あれを鳴らされると偉そうでムカつくが,鳴らされても楽しくなっちゃうホーンがある。アメリカ車 プリムス ロードランナーの通称beep beepホーン 漫画のロードランナーの鳴き声そっくり。ホーンの本体には鳥の顔とボイス オブ ロードランナー と書いてあって思わず笑ってしまう。洒落が効いてて楽しい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

BMW i7

5.0 2件

新車価格(税込)

1598.02198.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1388.02080.0万円

中古車を検索
i7の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1598.02198.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1388.02080.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村